2017年3月29日水曜日

HoI4初ドイツで世界をファシストまみれにした その1

 タイトルで落ちてる。
 最初に買ったHoI2はCF版DD+DDA、一番好きなHoI2はAoD、プレイしてて一番好きな国はドイツ、HoI2のプレイ時間は合計多分400~500時間ぐらい?のHoIシリーズ初心者です(ニッチな自己紹介)。

 「HoI4とか時間吸われるゲームは卒業研究を完遂するまでできるだけ買わんぞ」と去年の夏頃からずっと思っていましたが、無事に卒業研究を完遂した3月、HoI4が40%セールになっていたため早速購入。4月から社会人なんですがそれは大丈夫なんですかね……

 チュートリアルのイタリアプレイでソ連を滅ぼしたりしつつシステムを大まかに把握したので、いよいよ本命のドイツプレイを開始。
 最終的に世界征服を達成して「New World Order」実績(世界のすべての国の政体をファシストにする)を獲得したので、今回はその記録を振り返りつつ、HoI4初プレイの感想と雑感を。
36スタート一般兵鉄人史実AI……普通だな!

 まぁAARというほどちゃんとしたものでもないですが、ちょくちょく撮ってたスクショを貼りつつ数回に分けてやっていきたいと思います。



 「その1」と称する今回は、プレイ的にはスタートから1940年までのプレイについて振り返りつつ、HoI4の特徴の一つである「国家方針システム」について説明していきます。

今回のプレイ終了時のドイツNFツリー

 HoI2と比べてHoI4が変わった点は色々とありますが、とりわけ大きなものとしては、2では各種歴史イベントと言う形で表現されていた歴史上の出来事などが、今作では各国がそれぞれ持っている「国家方針」という物を進めていく事で発動するようになった、という点が挙げられます。

 一例を挙げると、ポーランドに対するドイツの領土要求、史実において第二次大戦の幕開けとなった歴史イベント「ダンツィヒか戦争か」は、HoI2では39年9月発動の歴史イベントとなっており、一定の条件を満たした上で39年9月にたどり着くことで自動的に発動するイベントとなっていました。

 しかし今作ではドイツが国家方針を順に取得していって「ダンツィヒか戦争か」にたどり着くことによって任意に発生させることが出来ます。
 そしてこの国家方針には史実準拠でない選択肢なども含まれており、プレイヤーやAIの選択次第で史実と異なる展開に向かっていくようなシステムになっています。

あっさりと切り売りされるチェコス兄貴。力なき小国に対して大戦期の世界は無情
 今回のプレイではせっかくなのでダンツィヒ問題に関する国家方針としてIFルートの「スロヴァキアと引き換えにダンツィヒを割譲」を選択。

 この国家方針はその名の通り、スロヴァキアを生贄にダンツィヒを召喚する方針。そのままポーランドと友好関係を築き、枢軸の一国として迎え入れるルートに派生します。この時は「折角HoI2バニラには無かったルートだし史実と違うことやった方が面白いだろう」程度の考えでの行動でしたが、これが後に遺恨を残すことに……。

 それにしてもスロヴァキアの人権(?)(自決権?)を何だと思ってんだこいつらという感じのイベントですが、当時ポーランドも割と領土拡張行けるやん!なスタンスだったらしいですし、ありえなくはないのだろうかという感じ。

 少なくともHoI2においてはMODでも導入しない限り「ダンツィヒか戦争か」は確実に発生し、ドイツとポーランドは基本的にこのイベントで開戦、これに英独も反応、というのはもはや確定ルートとなっていたので、このようにイベントよりも能動的かつ選択肢のある形で歴史を史実と異なる展開へと向かわせることが出来るのは非常に面白いシステムだと思います。

枢軸入りするポーランド。政体に注目
 しかし、HoI4におけるアンシュルス・チェコス併合あたりのイベントの発動条件にはそれぞれドイツの陸軍ユニットの兵員数が一定以上であることが条件に入っています。
 私は今回歩兵師団の編成を早い段階で「歩兵6個大隊+砲兵2個+対戦車砲2個」という重めの編成に改編した上に、早期に戦車師団の編成を始め、戦闘機も対連合開戦前に2,000機以上を目安に量産……と、工業力の割り振りが完全に分散していたため、とにかく陸軍師団が一向に増えない。

 結果として39年に入ってからもまだアンシュルスが成立していないような有様だったため、大慌てで訓練中の師団を展開したりして展開兵力を水増ししたものの、結局史実開戦には到底間に合わず、諦めて40年の春に開戦の予定で行くことに決定。
 この間に日本は早々に中国を下していたため、この日本はデキる日本だと踏んで早めに枢軸へ招待。プレイ終了まで頼れる仲間として主に太平洋側を受け持ってくれました。

 結局開戦は40年の春にすら間に合わず、1940年10月頃にベネルクスの道路2国への宣戦布告を可能にする国家方針を取得。ここでオランダの植民地が欲しかったのでダメ元でオランダだけに宣戦し、国境に貼り付けていたロンメルの機甲軍団を全速で首都に突っ込ませることに。
 結果的に運が良かったのか何なのか連合国の介入はなく、イギリスはオランダを見捨てる形になりました。連合の盟主の屑がこの野郎……
 そのまま一気に首都まで侵攻し、開戦早々にオランダは降伏。枢軸に常に不足するゴムや石油といった資源を産出するオランダ領東インドを傀儡国化することに成功します。この時点で3割ぐらい勝利が確定した感。
 
ドイツ領東インドの勇姿。単なる「国粋主義のゴム畑」というだけでなく、
隣接するイギリス領マラヤを食べたり対米戦で強襲上陸作戦したりなどファインプレーもあった
 次にベルギーに宣戦布告すると流石にイギリスがキレて第二次大戦勃発。いつものマジノ線迂回ルートでサクッとパリを落とし、戦闘機と対艦攻撃機をイギリス海峡周辺に全力展開して敵の航空戦力と艦船を消耗させることに注力します。

 1ヶ月ほどこの状況を維持していると徐々にイギリス空・海軍の活動が弱まり始め、なんかフランス北部まではるばる帝国海軍の艦隊と飛行隊もやって来てドーバーの抑えに加わってくれていたので、ここが好機と見て海兵3個師団をポーツマスへ強襲上陸。ドイツ海軍の保有艦艇を全てドーバーへ投入し、無事にポーツマス港を確保。
 オランダやパリでも活躍したロンメル率いる機甲軍団22個師団を即座に港から上陸させ、一気にブリテン島を攻め上がります。

アシカのフレンズ作戦。マンシュタインの歩兵軍も増援に向かっているところ
 シリーズの恒例ですが、開戦からそこまで間を開けていない時期の英国陸軍は脆弱。また今回は太平洋では日本と、アフリカではイタリアとの戦線を抱えているため兵力が分散したらしく、ますます貧弱さに磨きがかかっていました(このころ既にアレクサンドリアも落ちてた)。
 このまま行けばアメリカの参戦前に連合国を降伏させて万全の形でソ連と殴り合えるか……と思っていた矢先。

腐った豚野郎!!!
 ソ連の方からポーランドへ襲来。全く素振りが無いままいきなり来たので衝撃。M-R協定結んでない場合に単独で自主的にポーランド襲撃する国家方針とかあるのか?

 何にせよ、この時東部戦線に展開しているドイツ軍の戦力はほぼ無し。イギリス本土に展開していた歩兵戦力とフランスのパルチザンを潰していた師団の一部を抽出して東部戦線へ送り込み、ポーランド国内の川や森林沿いに展開して防衛線構築。
 冬季の気象条件と想像以上の粘りを見せたポーランド軍の健闘によってワルシャワ失陥はナントカ免れました。

 その間にロンメルはスコットランドの玄関あたりまで到達。アフリカではイタリア軍が大暴れし、アジア側では日本と東インドが東南アジア植民地やオーストラリアを蹂躙する戦局となり、連合国は無事に降伏してくれました。

講和条約画面。地図を見ないで要求プロビ決めたりしていた時代よりは100億倍マシになったが
まだまだ分かり辛い部分も結構ある
ここで講和条約システムがよくわからないままに適当にやった結果、連合国の一部が生き残ったり、傀儡として独立させたつもりの国がただの純粋な独立国になっていたりという状況に。このあたりも後に結構厄介な遺恨となりました……

 ともあれ枢軸国はインド始めアジアの植民地を傀儡国とし、イタリアはアフリカの領土を獲得。フランス全土はヴィシーフランスに、イギリス本土はオズワルド・モズレー率いるイギリスファシスト連盟の支配下に。

ファシストイギリスこと帝政イギリス。
イギリスの技術とかを引き継いでいる(っぽい?)ので海戦で非常に頼りになる同盟国
これをもって西部戦線からは全戦力を引き上げ、東部に主戦力を転進。いよいよ次はHoIシリーズ最高の見せ場の一つ、独ソ戦という事になります。4での戦線システムなどがくっついた独ソ戦がどのようなものか、否応なしに気分が盛り上がります。
 ……という所で、記事が長くなっているのでプレイ本編の振り返りについてはまた次回。



 ここからはゲームシステムについて考えた余談。HoI2の歴史イベントというのは「非公開な条件を満たしていると特定の時期に発生する」というような感じのシステムになっており、プレイヤー側からは受動的に条件を満たした上で発生を待つことしか出来ないシステムでした。

 このため、ゲームに慣れてくると必然的に「このイベントがこれくらいのタイミングにこういう条件で起きるから、それを基準に軍備を整えたり、それに関わる国家に対して同盟したり戦争しかけたりしてイベントを最大限利用してやろう」というプレイスタイルが状態化します。

 逆に初心者はその辺を知らずにイベントの発生条件を満たせない行動を取ってしまい(ドイツの領土拡張イベント全般の条件に「ドイツが戦争中でない」が入ってるのにうっかり変なとこに喧嘩売ったりとか)、その結果必須といえるレベルの有益なイベントが発生しなくなったり、というのが頻発。

 非常に良く作られたMODなどにおいては膨大な数のイベントと派生パターン、味のあるテキストなどが用意されており非常に味わいがあったのですが、少々複雑なきらいがあるシステムではありました。

 
 一方でHoI4の国家方針システムでは、「この国家方針を獲得するための条件はこれで、獲得した後の効果はこうなります。この国家方針を取得した後はこういうルートに派生します」
 というのがハッキリ明示されているので、能動的に「今回はこのルートを目指そう、これぐらいの時期にこういうイベントが起きる/起こせるから、これを基準に戦争準備を行おう」というようなことを考えて行動することが可能になります。

 まぁHoI2でも結局熟練者は歴史イベントのタイミングや条件を知った上で利用していたので実質的にやってることは近い訳ではありますが、そのイベントのタイミングや条件が明示的であり、プレイヤーが能動的に発動させる、というのはやはり違いがあります。
 どんな順番で方針を取得するかというような戦略性もありますし、MODなどでの拡張性も高い設計になっているらしいとの事。


 以前何処かで「Paladoxが歴史ゲーで目指しているのは、史実から離れすぎず、かと言ってプレイヤーからは予測不能な、プレイごとに有機的に変化するような歴史がゲーム内で生まれること。この基準で行くとHoI2の歴史イベントは歴史が固定化されやすいのであまり良くないのでどうにかしたいと認識している」というような話を聞いた覚えがあります(ソース完全に忘却)。

 このあたり国家方針システムはゲーム的で、少なくとも自国の歴史に関しては見通しが持てすぎてしまうところはありますが(条件を満たしていれば、とかこれを達成すると次はこれが、とか)、その分ゲームとしては遊びやすくなっていますし、自分の意志で歴史に介入できる、変化させられる、という点では面白みがあります。
 加えてプレイヤー以外の国が史実と異なる方針を選択すればそれに合わせて歴史も変化していくことになるため、Paladoxが目指す歴史ゲームという問題に関して、一つの良い妥協点を見つけられたシステムではあるのかなぁ、と思いました。

 しかしちょっと全体的な文章が装飾不足と言うか淡白過ぎるのは残念なところ。HoI2のイベント文はみんなとても長かったし他国のイベントについても詳述されていたりしたので、この辺は国家方針でもこってりと演出して欲しかったという残念さはありますね。


 とりあえず今回書きたかったのはこんなところ。HoI4すげー面白いです。
 次回は独ソ戦となんかのシステムについて。更新は気が向いたら。プレイの記憶が薄れる前には世界征服した所まで書かないとマズいので頑張ります……

次回